注目の投稿

人類史の本流は中華秩序なのか、それとも西欧型秩序なのか

1)米国が露呈させた中国共産党政権の真の姿と日本の課題   日本が抱えている最重要な課題は、コロナ問題や拉致問題等ではなく、表題の問に対して明確な答えと姿勢を持つことである。短期的な経済的利益に囚われないで、現在が世界の歴史の方向が決定される時なのかどうかを考えるべきである。...

2021年3月2日火曜日

ベーシックインカム制を言い出す怪しげな人+いつもの悲観論

日曜日のテレビ番組「そこまで言って委員会」で辛坊治郎氏が、ベーシックインカム制(以下BI制)を将来採用せざるを得ないだろうと言っていた。BI制とは、国民全員一律に、一定額の生活費を配る制度である。

 

辛抱氏がその理由としてあげたのは、デジタル化やAI化などで、仕事が減少してしまうことである。ロボットとAIの活躍で最終的に仕事がなくなれば、国民の生活維持には、国が一定額をばら撒くしかない(つまりBI制度)ということになる。BI制の利点として、生活保護制度、国民年金制度などの行政コストの大幅カットが可能である。(補足1)

 

確かにデジタルカルテとAIが行き渡れば、生身の医師の診断よりも、ロボット医師の診断の方が、頼りになるだろう。精神科は、AI化が遅れるかもしれないが、例外ではないだろう。薬剤師の仕事なども同様である。

 

国防もロボットに任せれば、貴重な人命を浪費しないで済む。スーパーにはレジ担当の人は全く不要となる。介護もロボットがやるだろうし、ロボットは老人を暴行したりしないだろう。タクシーの運転手は失業し、自動運転の車が、家の前まで来るだろう。

 

このBI制を言い出し辛抱氏を洗脳したのは、あの秀才竹中平蔵氏である。https://news.yahoo.co.jp/articles/80599408f6513ed907e41b4711fa624d433a1de6

 

しかし、これらのシナリオは、労働賃金がそれらの仕事をロボットやAIで達成する時のコストよりも高い場合のものである。「仕事が無くなるから」という前提は、労働賃金が殆どゼロ近くことに等しいことである。AI化にコストが掛かることを考えれば、「仕事が無くなるからBIが必要だ」という論理は、自由経済体制を前提にすれば、最初から成立しないのである。

 

辛抱次郎もBIを言い出した竹中平蔵も、全く解っちゃいないのか、プロパガンダを流しているかのどちらかなのだ。おそらく前者が解っていなくて、後者がWEF(補足2)の構成員としてプロパガンダを流しているのだろう。

 

WEFは、グレート・リセットという言葉で、世界の共産主義革命を考えていると私は思っている。つまり、BIを言い出したのは、WEFの意向を汲んで、社会主義革命の宣伝をしているのだろう。

 

 

スーパーのレジでは未だ主婦が小銭を探して支払っている。中国のスマホペイで決済を済ませている姿と対照的である。行政などの書類から、印鑑(殆どが盲判)を無くそうなんて、今頃言っている国が、このままの延長上で没落を免れて、晴れてデジタル化とAI化の末の富の再分配を考える時が来るとは思えない。

 

山の向こうよりも、足元を見た発言をしてもらいたいと、私は思った。あと数年で、国民の全てが銀行口座と連携したマイナンバーを持つ様になるだろうから、必要性があれば直ぐに実施可能であり、議論する程のことではない。今、そのような議論をするのは、別の政治的意図が隠れていると考えるべきだ。

 

 

2)今考えるべきこと

 

今考えるべきは、日本国が新型コロナ後の世界においても、政治においては独立を、経済においては国際競争力を維持することである。ダボス会議のグレート・リセット構想に隠された世界の大混乱と社会主義化から共産化への誘導などを特に警戒すべきである。(補足3)

 

革新(米国の民主党)と呼ばれる方々は、BI制、地球環境、ポリティカル・コレクトネスなどの理想論で、頭が飽和する人たちであり、何か得体のしれない人たちの謀略に協力している。日本は、米国で言えばトランプの共和党と協力することでしか、生き残れないだろう。

 

日本は叡智を集めて、生き残りの方策を考えることが大事である。しかし、叡智を集めることに日本は不得意である。明治維新以来、西欧に学ぶという姿勢で近代化に勤しみ、“万機公論に決すべし”と言いながら、その意味を理解し、近代日本文化の中に取り入れることが出来なかった。

 

行政組織を始め、国の様々な機関において、機能体としての人事と運営が出来なかった。つまり、一握りの秀才が、個人の知恵の限界で、組織を動かしたのだと思う。そして暴走したのが、あの無謀な戦争であり、その総括が今だに出来ないのは、その責任者の仲間や子孫が日本を継続して運営しているからである。偉大な皇室から出た言葉、「和を以て尊しとなす」と、「万機公論に決すべし」が、同じ空間では両立しないことが認められないのである。

 

人的関係(コネ)で殆どの人事が決定される結果、明治維新以降時代が下るに従って、全ての組織を無能な者たちが支配する様になった。立法府や行政府だけでなく、大学(補足4)やおそらく財界など法人の人事まで、能力ではなく人的関係で決定されているだろう。(倉山満、「エリートほどバカである」残念な国家の末路、https://gendai.ismedia.jp/articles/-/59851?imp=0 )

 

日露戦争の頃より遥かに脆弱な骨組みの国家組織を持つ現代日本が、今後10年で大きく変わる地球世界の光景の中にあって、自由で一定の富を維持出来るかどうかが大問題であり、ベーシックインカムを考えるのは、その後のことであると辛抱さんに言いたい。(補足5)

 

つまり、BI制が可能な時代が来るように、経済的にも政治的にも安定で効率的な日本を如何にして作るかが喫緊の課題である。新型コロナのパンデミックで苦しむ中で、支援金は一律分配である。飲食業の支援も、小さい店と大きい店の区別もしないで、一律6万円/日の支援である。そのような後進国的状況で、BIなんか可能な筈がない。

 

現在の菅政権は、欧米金融支配層(WEFなど)の策略を持っている人たちの手先を抱えている。日本の産業は大丈夫か? 豊田章男社長は悲鳴に似たコメントを出していたが、それを聞いてどう思うのか?https://gendai.ismedia.jp/articles/-/78943

 

3)通貨の価値を護る事ができるのか?再び悲観論

 

日本の輸出及び輸入額の対GDP比は、夫々15~16%程度であり、それほど大きくはない。その数値だけからは確かに日本は内需依存の国だと言えるかもしれない。しかし、輸入に対する依存度は、通貨の力が減少すれば、直ぐに大きくなる。

 

円安の時代になれば、製造業の復活が世界の工場的な中進国に逆戻りをするという形では成立する。先端工業部門以外で輸出を増加させて食料やエネルギーを確保することは、発展途上国へ逆戻になり、日本の競争相手は韓国や台湾でななく、ベトナムやタイになる。

 

日本の教育、日本の人事、その他の日本の文化に変化がない限り、最先端の技術で世界の一角を占めたことは過去の話となり、日清戦争や日露戦争に勝利したという類の物語と同じく、懐かしい昔話となるだろう。今の段階でも、半導体で台湾に負け、スマホでは韓国に負け、ワクチンでは英米に頼る以外にない。

 

外国と無能な芸能人に支配されたマスコミ。霞が関の下っ端官僚にまでバカにされる政治家。「戦争は外交の一形態」という戦争論など、驚天動地の物語としか聴こえない日本国民の平和ボケ。中国の自治州になって、臓器提供の対象にされても、目が覚めない可能性が高い。

 

補足:

 

1)月額7万円だとしても、1億人に配れば年間84兆円である。就労人口(5660万人)分だけでも、47.5兆円で、日本の予算の半分になる。しかも、それで最低限食っていくとしても、日本の円が現在の対ドルレートを維持しなければならない。そのためには、日本の基幹産業には頑張って稼ぐ環境を政治が用意しなければならない。

 

2)世界経済フォーラム(World Economic Forum; WEF)については、最近のブログで言及している。あのグレート・リセットという如何わしい話を喧伝している(多分ユダヤ系)の組織である。https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12656621190.html

 

3)巨大金融資本を握る人たちが、世界支配と世界の貧困化による人口問題の解決を策謀している可能性がある。第二次大戦後の世界の共産主義革命を画策したのと同じ層が、神の裁きの形で実現することを考えているのかも知れない。

 

4)藤井厳喜さんの千葉大教授になれなかった恨み節は、大学の理系学部でも現実である。大学の教授は前任教授に尽くした助教授から、その助教授は前任の研究助手として尽くした助手がなる。それでは、まともな教育など出来ないだろう。https://www.youtube.com/watch?v=Uu2dbyBt-hQ

 

5)司会者として素晴らしい能力を持つ人でも、一人の人間の能力はこの程度である。幼少期から天才と言われた人を大勢集め、チームで考える欧米の持ち出す考えとは比較にならない。これまでの平時に於いては、平均して真面目で優秀な労働力を持つ国として、総合戦力で先頭群の中に入れたかも知れないが、今後予想される乱世では、国家全体が機能体として組織化されなければ、東南アジア諸国の後塵を拝することになる可能性が高いと思う。

 

0 件のコメント:

コメントを投稿