産経ニュースによると、自民党東京都連は、都知事選において小池百合子氏を応援した場合、除名の対象とするという通達を出した。 http://www.sankei.com/politics/news/160713/plt1607130024-n1.html 今日13日のテレビ番組ゴゴスマでも、その通達書のコピーを画面にだし紹介していた。そこには家族が小池百合子氏を応援した場合も、除名の対象となると書かれていた。 この通達は、「政治活動における個人の自由」を認めない、前近代的内容のものである。
家族という文字がなくても、この通達は問題である。今回の場合、小池氏は自民党の議員であり、増田氏と基本的な政治姿勢に差はない筈である。従って、政治思想や政策が自民党にふさわしくない人を応援したので除名するというケースにはなり得ない。都議連執行部の小池氏に対する私怨が、この通達に反映しているとしか思えない。
東京都議連とはなんの組織なのか?
政治行動における個人の独立は民主主義の原点である。従って、議員連合という集まりは、政治思想が似た人たちの親睦のための団体であるべきであり、個々の政治行動にまで干渉するような集まりであってはならない筈だ(補足1)。例えば、米国連邦議会では民主党も共和党も、投票の段階では党がしばりをかけることはない。それが民主主義の政党としてあるべき姿だと思う。
小池氏が、自民党都議連に相談なく立候補を決めたことについて、自民党都議連からルール違反だと非難された。しかし、立候補は個人の判断でするものであり、相談して許可を得なければならないというのは、おかしい。
石原伸晃都連会長は、独裁者なのか? その取り巻きは、独裁者に阿る人間のあつまりなのか。
「ゴゴスマ」でも東国原氏が、その組織のルールということばを用いて小池氏にも責任の一端があると発言していた。その様な意見は、組織自体が民主政治にふさわしいかどうかを考えてから出すべきであると思う。
組織の許可を得て(通知をして)立候補するのは、組織の支援を得たい場合に限られるべきである。従って、立候補の通知あるいは相談をしなかった場合の制裁として、最大のものは”組織として応援できない”ということだと思う。この“立候補の際に通知しなかった”件については、小池氏は東京都議連に進退伺を提出しているのであるから、十分対応すみだと思う。それ以上の縛りを組織が行うのは、ヤクザの組織ならともかく、現代の政治団体のすることとは思えない。
追加であるが:
今回のような政策に関してテレビの前で議論を行うのは非常に良いことだが、議論だけで終わっては何にもならない。例えば8000人の待機児童解消などと言っても、そして其のためのアイデアを思いつきで出しても、最終的に結果を出さなければ何にもならない。知事在任中の業績評価、及び立候補時点での公約との対応関係などを、任期終了後に情報公開すべきである。それらがなければ、知事としてのビジョンと行政手腕とについて投票前にテレビ等で議論しても何にもならないと思う。
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