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2017年1月22日日曜日

慰安婦像の設置に反対するのではなく、その台に刻まれた文章に反対すべき

1)韓国が釜山の日本総領事館前に慰安婦像を設置したことで、日本の駐韓大使が召喚された。その対応は日本側から見て当然だと思う。しかし、今日のテレビ番組「そこまで言って委員会」において、あるコメンテーターが英国のFinancial Timesが、「日本が強硬に抗議しているが、稲田大臣が靖国神社に参拝したではないか」と批判的に報じていると話していた。

我々には当然であると考える今回の日本政府の姿勢が、いまひとつ外国に正しく伝わっていないことをもっと深刻に考えるべきである。その原因は、韓国の作り上げた虚偽の宣伝が、諜報活動により積み上げられ、今や(諸外国に都合の良い嘘として)定着していることである。日本が神経を逆撫でされるように感じるのはわかるが、直線的な反応は過去の悪行を全く悔いていないと受け取られる。慰安婦の強制連行が吉田清治らの作り話であるといえば、英米などでは陰謀論者に対するように冷たい視線を浴びるだけらしい。一昨年の日韓合意の際、英国のGardian紙の記事がそれを物語っている。(昨年のブログに引用)http://blogs.yahoo.co.jp/mopyesr/42589715.html

その責任の一部は日本政府にあり、それは対中国戦争や太平洋戦争などの昭和史に関する独自の総括をしなかったことである。また、戦争遂行を決定した責任者の名誉回復をどさくさに紛れて国会決議した結果、戦地で戦死した兵士と同様に靖国神社に合祀された。(補足1)このような曖昧な決着は、日本国は戦争責任を隠匿する体質の国家であるとの印象を、国際社会に与える原因になっていると思う。(補足2)

つまり、国会議員や閣僚が靖国神社に参拝することは、あの戦争を聖戦視する歴史歪曲者が日本国のリーダーシップをとっていると思われるだろう。その結果、吉田清治の作った物語を否定しても、都合の悪いことを歴史歪曲者が否定するのは自然なことであると受け取られ、フィナンシャルタイムズのような見方が英米市民の歓迎する記事となるのだろう。

2)日本国やマスコミが今すぐにでもやれることは、慰安婦少女像の設置に反対するのではなく、その碑文の内容に反対することである。慰安婦が実際に存在したのであり、その境遇は、性奴隷ではなく戦地売春婦であったとしても女性なら決して望まない不幸な境遇の筈である。慰安婦像の設置に反対するだけでは、慰安婦の存在を隠匿する意図があるためだと曲解される可能性が高い。

そのような戦地売春システムに反対する自由は韓国には存在するから、慰安婦像はどんどん作れば良い。ましてや、過去の不幸な女性の存在に思いを致し、今後そのような女性が出ないようにしようという趣旨なら日本国も賛同すると言えば良い。しかし、「女性を20万人も官憲が拉致して、性奴隷にしたというのは全くの作り話である。」と主張すべきである。http://d.hatena.ne.jp/scopedog/20131221/1387607431

女性をましてや少女を国家の意思で性奴隷とするために強制連行した事実は全くないし、そのようなことをすれば当時でも処罰の対象となった。そして、吉田清治という人によりでっちあげられた慰安婦の物語は完全に否定され、それを報道した朝日新聞の記事はその新聞社により否定され訂正されている。また、慰安婦の方々には報酬が支払われていて、多い人は将校の給与をはるかに超えていたことなどを、堂々と主張すべきである。

冷笑されようが、脅迫されようが、日本の総理大臣たるものはその一線を譲ってはならないと思う。昨年の日韓合意は、米国の脅しがあったのだろうが、安倍総理は屈するべきではなかったと思う。(1/23早朝、語句など小修正あり)

補足:
1)東京裁判で捕虜虐待などの罪に問われたBC級戦犯と一緒に、戦争指揮者の名誉回復を行なった。
2)戦争責任とは、(賛否の分かれる)自衛のための戦争であったとする考えとは無関係に、全く勝つ見込みのない戦争に突入したことの責任である。国家のリーダーは、能力に欠けることもその責任を問われる。

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