12月30日の文章「米国に民主主義に戻るチャンスの発生:トランプ勝利の筋書き」に対して、米国在住の「chukaのブログ」さんからコメントを幾つか頂いた。最近のコメント二つについて、返答が長くなるので、一つの記事としてアップすることにした。文章は独立した記事なので、「デスマス調」ではなく「である調」で書いた。コメントの詳細は、以下のサイトにある元記事のコメント欄からご覧頂きたい。https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12647034993.html
1)最初の「chukaのブログ」氏によるコメント(要約)
まず不正= irregularity ですが、トランプ側視点は2点をミックスしている。①大統領選挙は州選挙と見なされ各州に規定する権限がある。これは最高裁の現見解でもある。各州の違いはこれまで通り。改正(改善)は各州ですべきでトランプのは敗者の言いがかり。②集計システムを使っての選挙の結果を変える陰謀論はトランプ側のデマです。③米のメディアは政治に透明性を追求することが可能ですが、トランプの下ではこれも風前の灯になるかも知れない。今、トランプ氏は通常のメディアを完全にシャットアウト。それほど彼の頭は復讐に取り憑かれている。その為に国全体が不安定で危険な状態にある。
2)最初のコメントへの返答
上記コメントの内容は、①〜③の要素からなる。この内、①の下線部には異論はない。ただし、州の選挙が州の憲法や法律に従って遂行されたとしての話である。しかしその前提は守られていなかったというのが、テキサス州司法長官がジョージア州など激戦四州を連邦最高裁へ訴えた内容である。この提訴に対して、最高裁はテキサス州は原告として適格でないとして門前払いをしたのは、極めて不適切だと思う。
テキサス州には、新大統領が誰になるかによって、他州同様、大きな利害が発生するので、原告として適格である。それは、他の18州もこの提訴の趣旨に賛成したことからも明らかである。従って、最高裁は正常機能を喪失している。
この点をくどいが丁寧に説明する。ある州が、その州法に定められた方法を無視して、大統領選挙制度を変更し選挙に臨んだ場合、他州がそれについて連邦裁判所に提訴する権利を有する筈である。そうでないと、一つの重要な州が完全に外国に乗っ取られ、その執行部の独自判断で大統領選挙人を選定しても、それに対して異議申し立てができなくなる。
つまり、合衆国を形成する一つの州が、外国等の影響で変質した場合、他州がその州を含めて合衆国を形成する以上、その変質部分に関して、連邦最高裁に提訴する権利がある。そうでなければ、大統領選だけでなく、合衆国そのものすら、乗っ取られてしまう可能性がある。それにも関わらず、最高裁が判断を避けたのは、既に米国は複雑にキメラ化していることを示している。
②のコメントだが、次々と証拠が出ているようだ。ジョージア州の上院司法委員会が開催した公聴会で、IT関係で世界的に著名な発明家であるJovan Hutton Pulitzer氏がスピーカーとして出席し、衝撃的な証言を行った。
その一つがジョージア州の各郡(カウンティ)に別々の投票用紙が配布されていた件である。投票用紙をスキャンして集計する際に、トランプに投票する可能性の高い地方にスキャンエラーが高率で出るようになっていたという疑惑である。エラーとしてはねられた投票用紙にトランプの名前が書かれていたら、バイデンに書き換えが可能となる。https://www.youtube.com/watch?v=_jl2gC2ypkM
上の写真が、そのジョージア州の二つの郡で用いられた選挙用紙の拡大である。右が民主党支持者がおおい地区で用いられた用紙、左が共和党支持者が多い用紙である。後者の用紙の矢印を見ると、スキャナー上での位置決めのマークが微妙にずれている(Misalignedの矢印の先の点)。
これは読み取りの際にエラーをワザと出すためのものであると考えられる。エラーのあと、トランプ票をバイデン票に修正するために、このような工夫がなされたと推定される。その推定を裏付けるために、実際の投票用紙を見せるように要求したが、州は拒絶したという。
更に、Pulitzer氏は、ドミニヨンの装置がインターネットに接続できないとドミニヨン社CEOが主張するが、実際には接続は簡単であると発言した。そして、もし私達に投票用紙を渡してくれるなら、2時間で投票結果を集計できると発言した。
③のコメントだが、米国の主要メディアには、政治的透明性など殆どないと思う。それは、上記のジョージア州の公聴会の情報が、メインのマスコミでほとんど流されないことでも分かる。実際、「public hearing Georgia」でグーグル検索しても、大手マスコミなどの頁が出てこない。
尚、最初の文章において、不正をirregularityと同じ意味とされているが、私はirregularityを不正とは訳さず、異常と訳す。(語源辞書によると、中世の教会に権威があったころには、irregularityに日本語の不正の意味があったようだ。)今回の異常は、選挙及び開票計数プロセスにおいて行われた不正であり、それは詐欺(fraud)だったと思う。
更に、「トランプ側がデマに基づく敗者の言いがかりを行っている」という文章だが、その「トランプ側」の定義がなされていない。上記テキサスの最高裁への提訴の他、激戦6州にニューメキシコ州を加えた7州の共和党議員が、独自に選挙人名簿をワシントンに送ったことを考えても、トランプの意見は共和党全体の意見であると認識する方が実情に近いと思う。
トランプ側という言語上非常に狭い印象のある言葉を用いるのは不適切である。更に、その主張の根拠をデマというのなら、具体的に否定する必要がある。私は、共和党に属する議員の大半が、選挙は不正手段によりなされた(Fraudだった)と考えていると思う。
3)返答の背景にある米国の政治史についての私の理解
今回の大統領選には長い歴史の背景がある。それについて、私の現在のモデルは、12月21日と12月24日の記事に書いた通りである。ロスチャイルド家などのユダヤ資本の米国支配、その後のロックフェラーやモルガンなどを加えた巨大資本の世界政治の支配のメカニズムである。
私が現在受け入れているこれらのモデルは、馬渕睦夫氏からのものを基本にして、それに最近のyoutubeのHarano TimesによるSESの解説を貼り付けたものである。馬渕元ウクライナ大使の考え方は、大筋で近代史研究家の林千勝氏と一致するように思う。
米国の支配組織は、闇の帝国(Deep State、DS)と言われ、その手足となっているのが、カーターによって導入され、オバマにより完成された、米国高級官僚SES(Senior Executive Service)である。(12月21日の記事;https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12644880621.html)(補足1)
今回の大統領選挙は、このDS及びそのフロントである民主党&SESと、それに反旗を翻したトランプと彼を応援する共和党のメンバーおよびその支持者との間の戦いであると思う。それを、馬渕元大使は、第7代大統領ジャクソンの、ロスチャイルドの支援する政治組織との戦いと比較している。ジャクソンはロスチャイルド家らが株の大半を持つ第二合衆国銀行の延長を認めなかったので、暗殺されかかったという。
更に林千勝氏がいう様に、世界経済を牛耳るFRBという民間銀行支配の米国及び世界から、米国市民を束ねる共和党を中心とした勢力による、米国第二の独立戦争の始まりであると、今回の大統領選挙を解釈できるだろう。そのように考えると、トランプが合法か非合法かで従来国家組織の枠内で戦うのは、前半戦の終わりまでなのかもしれない。
因みに、選挙プロセスを旧組織が牛耳っているので、1月5日のジョージア州の補選は、2名とも民主党が選挙介入により取るだろう。つまり、バイデン政権下ではトランプだけでなく、共和党のポンペオやペンスにとっても、4年後の立候補は無理だけでなく、もっと悲惨な結果が待っているような気がする。
4)二番目の「chukaのブログ」によるコメント(要約)
Foley 氏のブルーシフト(レッドミラージュ)集計中に起こる“逆転の論理"は。私個人として疑問に思う。確かに発想として興味深い。しかし、選挙結果は有効票の総計という規定には彼の説は何ら影響を及ぼさない。
大統領失格のトランプになぜ7400万票集まったのか、この分析の結果を誰かが書くでしょう。これは古いですが、米の18歳以上の人口は約2億人、今回の投票者数は1.5億。トランプは0.74億、バイデンは0.81億となっている。投票差から判断すると、従来の大統領選挙のパターンとあまり変わらない、ということだそうですが、ヒラリーとの対戦と比較すると、バイデンの勝利は安定している。(マイケルムーアの『華氏9/11』を知らないので、コメントから省く。全体は元記事のコメント欄をご覧ください)
5)二番目コメントに対する返答
Foley氏のブルーシフトに関しては、私も変な考え方だと思う。はじめの部分の開票結果においてはトランプが圧倒的で、後の部分の開票結果においてバイデンが圧勝するというのは、極めておかしな議論である。投票や開票の箇所は、一定数の有権者毎に割り当てて作られている筈で、民主国家では通常24時間以内に、投票結果が出るように作られており、ほぼ均等に開票される筈である。
しかも、前回の返答で紹介したように、著者Foley氏自身が、そのモデルで結果を説明しきれないと言っている。(補足2)Foley氏のモデルは2012年ころからの選挙結果について、このモデルを提唱し始めたのだが、Foley氏自身にも解らなブルーシフトは、単に民主党DSの選挙不正(election fraud)によると考えれば、すんなり理解できる。
次に、選挙結果の数字だが、有権者2億人にトランプとバイデンの二人に投票された票数の合計が、1.55億というのは、異常に大きい。2016年の選挙のクリントンとトランプの得票合計が1.29億だったことを考えれば、その異常さが理解できる。
カリフォルニアや東部諸州など無風地帯を含めて、有効投票の数が有権者の77%以上という選挙は、ありえないだろう。しかも、バイデン家のウクライナや中国での巨大な利益は、日本なら汚職として立件されている筈のものである。それを国民はある程度知っていた筈である。
補足:
1)12月19日の記事「ディープ・ステートの中身」の中で引用したHARANO Timesの動画で、Harano Timesは、「SESはカーター政権の時に、どうしてもビジネス業界に流れてしまう優秀な人を、政府官僚に採用するために設けた」と語っている。しかし、そうではないだろう。本当は、オバマ政権の時にDeep Stateの実働部隊として政府内に組み込むことを念頭に、カーター大統領に作らせたのだろう。
2)Foley氏が自身のブルーシフトモデル(2019年の論文)では選挙結果が十分説明出来ないと書いた部分
(研究雑誌の313頁の最初からの部分)One possible factor is that provisional ballots, which became nationally mandated by the Help America Vote Act of 2002 and which are necessarily counted during the canvassing process after Election Night once their validity has been verified, tend to be cast by voters of demographic groups who support Democratic candidates. But while this factor undoubtedly contributes to the phenomenon, the number of provisional ballots generally is not large enough to account for the entirely of the “blue shift” phenomenon, and the remainder of the explanation is still uncertain.
赤色マーク部分の和訳:この因子(ブルーシフト)が現象(選挙結果)に寄与していることは疑いないが、暫定投票数が通常多くなく、ブルーシフト現象を完全に説明するには十分ではない。そして、残りの説明不可能な部分の原因については不明(uncertain)である。
https://lawecommons.luc.edu/cgi/viewcontent.cgi?article=2719&context=luclj
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