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2020年5月13日水曜日

新型コロナ肺炎二つの話題:中国の隠蔽体質&日本の集団免疫既保持の仮説

1)中国習近平主席がWHOのテドロス事務局長にパンデミック宣言遅延を依頼した?

 

最近、活発にyoutubeで活躍している人の一人として、フィフィさんがいる。最近の動画「”パンデミック宣言を遅らせて欲しい”と習近平主席がWHOへ電話していた?」について紹介したい。重要な部分については原典を示し、筆者自身の意見も加えて、その内容を簡単に解説する。

 

https://www.youtube.com/watch?v=CXWID2sU5tc

 

この話は、ドイツの諜報機関(BND; Bundesnachrichtendienst) からの情報を、ドイツの週刊誌Spiegelが報道したという。1月21日に習近平とテドロスが電話で話をし、パンデミック警報(pandemic warning)を先延ばしにしてほしいと依頼したという内容。以下のdailymail(英国)の記事に詳しい。

https://www.dailymail.co.uk/news/article-8304471/Chinas-president-Xi-Jinping-personally-requested-delay-COVID-19-pandemic-warning.html

 

3月10日に習近平が武漢を訪れた翌日(3月11日)に、WHOからパンデミック警報が出たことから考えて、何らかの連絡がテドロスと習近平の間でなされていたと考える方が自然である。

 

ただこの件については、WHOから反論が出ている。「習近平とテドロスは1月21日に電話会談などしていない。そのような不正確な報道は、COVID-19のパンデミックを終わらせようとしているWHOと世界の努力を損なうものだ。」

https://www.who.int/news-room/detail/09-05-2020-who-statement-on-false-allegations-in-der-spiegel

 

5月8日、AFP通信によると、EU27国の大使らが、中国紙に寄稿した論説記事において、中国政府の検閲を受け、コロナウイルス(SARS-CoV-2)が中国で発生したという部分を削除したと報じている。

https://www.npr.org/sections/coronavirus-live-updates/2020/05/07/852429723/eu-officials-opinion-piece-in-chinese-newspaper-censored-on-coronavirus-origin

 

この件、外交45周年を祝する寄稿だったが、この検閲で冷めた感じになったようだ。

 

未知の肺炎(COVID-19)の流行を医師らにネットで拡散しようとした李文亮医師らに対する弾圧が、中国の情報隠蔽の一環であったことの証明である。李文亮医師は、死亡後に表彰されたが、それも隠蔽工作の一環だろう。

 

以上、この疫病による全世界での被害の少なくとも一部が、中国の隠蔽により生じたことは明らかである。(補足1)

 

2)新型コロナ肺炎の集団免疫を日本人は持っている?

 

この話は、一昨日の夕刊フジに掲載されたものである。欧米諸国に比べて、日本の死者数や致死率がケタ違いに小さいのは、昨年秋に日本に軽症型のコロナ肺炎ウイルスが蔓延し、その免疫で今回の大流行にも拘らず、死者が少ないという仮説である。

 

京都大学大学院医学研究科の上久保靖彦特定教授と、吉備国際大学(岡山県)の高橋淳教授らの研究グループが発表して注目されている。感染力や毒性の異なる3つの型のウイルス(S型とK型、G型)の拡散時期が重症化に影響したというのである。https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200511-00000000-ykf-soci

 

この説に似た仮説を、私も素人の考えとして、4月21日のブログ記事に書いている。私がその分野の学者なら、既に俺が出した説だと主張できるかもしれない。(勿論、もう少し派手に宣伝している筈である。)https://rcbyspinmanipulation.blogspot.com/2020/04/blog-post_21.html

 

上久保氏らは、既に中国人研究者らが3月3日に発表している二つのタイプS型とL型(下に引用)に、S型の亜型としてK型を加えたようだ。Xiaolu Tang, et.al.,  03 March 2020, 

https://academic.oup.com/nsr/advance-article/doi/10.1093/nsr/nwaa036/5775463

 

上記夕刊フジから転載したヤフーニュースでは、上久保氏らの主張を以下のようである。S型は昨年10~12月の時点で広がり、K型が日本に侵入したピークは今年1月13日の週だという。やや遅れて中国・武漢発の「G型」と、上海で変異して欧米に広がったG型が拡散した。


日本が発行済み査証(ビザ)の効力を停止し、全面的な入国制限を強化したのは3月9日だった。一方、欧米は2月初旬に国を閉じたため、G型に対して免疫となるK型の流行を妨げてしまったというのである。私には日本政府を助けるための珍説に思える。

 

集団免疫を付けるという方式でこの疫病に対応しているスウェーデンでの感染拡大を見る限り、集団免疫は2ヶ月では成立しない。武漢ではK型による集団免疫が成立せず、日本だけ?K型による免疫の恩恵を受けるというのも、考えにくいのではないのか? 

 

春節前の1月23日に中国は武漢封鎖に踏み切ったが、その前に武漢から4−500万人が市外に出たという。日本にも相当数訪れている。その時にはK型による免疫などできていないと思う。やはり、昨年10月からのS型の流行が、日本、韓国、中国の東アジア全域での免疫強化につながったと考えるべきだと、素人ながら思う。

(セクション2の全面改訂と補足1の追加は、14日午前5時20分に行った。)

 

補足:

 

1)12月31日に李文亮医師らが、新規肺炎の情報交換を医師仲間で行っていた。その医師らの動きを封じ込めて、武漢でのインキュベーションを3週間以上行い、春節前に大量の人を武漢から全世界にばら撒いた責任は重い。それに加担したのが、WHOである。

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