注目の投稿

人類史の本流は中華秩序なのか、それとも西欧型秩序なのか

1)米国が露呈させた中国共産党政権の真の姿と日本の課題   日本が抱えている最重要な課題は、コロナ問題や拉致問題等ではなく、表題の問に対して明確な答えと姿勢を持つことである。短期的な経済的利益に囚われないで、現在が世界の歴史の方向が決定される時なのかどうかを考えるべきである。...

2021年9月26日日曜日

真子内親王の結婚及び皇室のあり方について

真子内親王と小室圭氏が年内に結婚し、直ちに米国ニューヨークに移住すると報じられている。その際、真子内親王は結婚に伴って国家から支払われる一時金を受け取らないということである。この件、海外でも大きく報じられているようだ。https://www.youtube.com/watch?v=EtZlpau9-Qs

 

 

今年4月17日に、この件と関連して「小室圭氏の裏に資金提供する大きな存在は?」という記事を書いた。その疑問は、おそらく世界1授業料の高いアメリカに留学する資金は何処からでているのかとか、マスコミがインタビューを試みるときに、頑強な体の現地人を従えている様子とかから、とてもで借金を抱えて問題になっている家庭の方とは思えないからである。

 

更に、ニューヨークに住むと明言されているのは、経費の算段が出来上がっているのだろうが、未だ司法試験にも合格していない小室圭氏に予想される給与から考えて、元皇室にふさわしいような生活はどこかからの資金の流れがなければ無理だと考えられる。

 

つまり、この件のシナリオを書いているのは、小室圭氏だけではなく、この件を利用してかなりの利益を得ることの出来る勢力だろう。その場合、真子さんと小室氏に考えられる売り物は、皇室に関するスキャンダルの暴露などである。それらを本などにして儲けることを考えている出版社や、それらを日本攻撃の材料にしたいと企む政治勢力などだろう。

 

そのようなことを考えるのは、私だけではない。https://diamond.jp/articles/-/281053

 

Diamond Onlineに窪田順生氏というノンフィクションライターの方が、“眞子さま、小室圭さんと「年内結婚」で日本人が覚悟すべき3つのリスク”という記事の中で色々予想している。窪田氏は、「元婚約者(母親の)の方や、社会に対するこれまでの対応から、小室母子の人間性というものを疑問視する人がいるというのもよく理解できる」と書き、しかし「結婚を阻止するような事態は、中国と並ぶ人権侵害の国というレッテルを貼られる恐れがある」と指摘する。

 

それよりも気持ちを切り替えて、結婚後に引き起こされるであろう「リスク」に目を向けて備えておいた方がいい。結婚自体はめでたいことだが、日本という国にとっては今後、喜ばしくない事態が起きる可能性が高いからだ」と続ける。

 

リスクの一つ目は、日本が人権無視の国であると宣伝されることである。例えば中国のような国なら、「日本政府は、自国の非人道的な天皇制から国際社会の目を背けるために、中国に対してありもしない人権問題を捏造している」と言う絶好の攻撃材料を得ることになる。

 

二つ目には、皇室のスキャンダルをその真偽はともかくとして、メディアにリークされる可能性が考えられる。窪田氏は、「イギリスのロイヤルファミリーが、王室を離れてカナダに移住したメーガン妃の「人種差別告発」で謝罪に追い込まれたように、日本の天皇や皇室が「謝罪会見」を開くなんて悪夢のような話が現実になるかもしれないのだ」と言う。

 

三つ目は、真子さんが小室圭氏の母親が入っている新興宗教の広告塔にされる可能性である。これについては窪田氏の記事を読んでもらいたい。

 

2)皇室のあり方

 

上記窪田氏の記事には説得力がある。しかし、覚悟をすべきとは書かれているが、どの様な覚悟なのか、何らかの対策があるのか、などについては何も書かれていない。

 

ここで不思議なのは、宮内庁の姿勢である。ここまで問題を拗らせたことの原因の一端は、宮内庁の無策にあるのではないのか? 真子内親王の強い意志を確認したのなら、その後通常のプロセスに従って、結婚の諸プロセスを進めた方が良かっただろう。どうせ、皇籍離脱となれば、内親王は一般の人となるのだから。何を考えて、ここまで拗らせたのか、明らかにしてもらいたい。

 

ここで考えるべきは、これは何も真子内親王にだけあり得る特殊な問題とは言えないという点である。問題の本質は、現在の皇室の存立に関わる問題であり、佳子内親王や悠仁親王に関しても似た問題が生じる可能性が高いということである。

 

週刊新潮が9月23日号で、佳子内親王と紀子秋篠宮妃の間に不和があり、ときとして激しい口論がなされるという記事が出た。そこで秋篠宮家に仕えた関係者が話した佳子内親王の言葉が紹介されている。https://www.dailyshincho.jp/article/2021/09151206/?all=1

 

佳子内親王は強い口調で、“お母さんは結婚するときに納得した上で皇室に入ったのでしょう。でも、私とお姉ちゃんは違う。生まれた時からここしか知らないのよ”と仰ったという。つまり「ご自身が“籠の鳥”も同然ではないかと仰りたかった」とのことである。

 

皇室にある人が、自分自身を「籠の鳥」と感じるような状態では、皇室は長続きしない。皇室の存続を考える場合、皇室の一員であることが、誰もが憧れることでなければならない。内親王がこのように感じる皇室になったのは何故なのか? 

 

その原因の第一にあるのは、戦後の米国による華族制度の廃止と皇室の大幅な縮小である。皇室として残したのは昭和天皇の弟、「秩父宮」「高松宮」「三笠宮」だけであった。その結果、婚姻の相手は、必然的に平民から選ぶことになる。米英豪らは、皇族の地位の相対的低下、ひいては皇室の消滅を狙ったのである。

 

日本と戦った国が、日本兵の強さの背後に天皇の存在を考えたのだろう。戦後そのような日本の復活を怖れたとすれば、英米豪の策として当然だろう。https://sites.google.com/site/wakarisugi/home/showa/ghq/kouzokusyukusyou

 

それらについては、宮内庁の職員なら、当然研究済のことの筈である。もし国民が皇統の存続を希望するのなら、そして宮内庁がその役割を果たすべき存在なら、何故、旧皇族の復活などの案を講和条約直後に出さなかったのか?

 

また、天皇家を様々な国事行為や国家予算で縛るのではなく、もっと旧皇族や旧華族らと自由に付き合える形にしなかったのか? そのような皇族となっていれば、内親王らに広い範囲での付き合いと、その中での相応しい配偶者の発見が可能になったと思う。

 

兎に角、真子内親王や佳子内親王が籠の鳥だと感じるのなら、そのような感覚を持たない様に対策を考えるべきである。もし、対策がないのなら、結婚を含めて人生の選択は、100%本人自身にしてもらうしかない。

 

現在の皇族は、生まれながらの公務員のような身分である。私空間が一切ないように見える。皇族の私有財産は殆ど国庫に没収されており、まるで日本国の偉大なhostageのようである。

 

そのような異常な状態を解消するために、戦後没収された皇族の私有財産は、現在の金額にして10兆円位の額になるだろうが、精査の上全て返却すべきである。そして天皇や皇族を、国民全てが羨むような身分にすべきである。https://toyokeizai.net/articles/-/253298?page=3

 

日本人は天皇を神として崇めたいと考えているのかもしれない。しかし、生身の人間が神として崇められるには、独裁国家のトップか、戦前のような現人神にするしかない。日本を独裁国にしたくないのなら、皇室の国事行為を象徴的なもの以外は殆ど無くし(補足1)、皇室の財産を返却し、国家との結びつきを減らすべきだと思う。

 

そうすれば、皇室は伊勢神道のトップとして、日本第一の名家としての尊厳と経済的な豊かさを手にいれることになる。(補足2)佳子内親王には、皇室に憧れるたくさんの名家の御曹司が近づくことになるかもしれない。

 

終わりに: この結婚をめぐる混乱は、真子内親王には非常に気の毒である。その背景に、何も仕事をしない日本政府(の無能さ)がある。戦後75年たっても、国家としての基本的骨組みすら出来ていない。この異常な事態は、その一つの例である、

 (9/27/20:00 表題を一部変更)

補足:

 

1)天皇の国事行為として、例えば国家の三権の長の任命だけで良いと思う。それ以外の国事行為はなくして、天皇家にお願いするときには、天皇家の了解と議会の承認を得ることにする。

 

2)ここで、天皇の地位とは直接関係はないが、名古屋や大阪などの大都会の光景を思い出す。歴史的に重要な建造物である名古屋城や大阪城は、タワーマンションよりも低いのである。そこの最上階に住む下品な男が風呂からこれらの天守を眺めているのである。何が言いたいか、分かってもらえると思う。

0 件のコメント:

コメントを投稿