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2016年8月30日火曜日

アハムービーと茹で蛙理論と日本の対米従属姿勢

1)テレビで有名な茂木健一郎のアハムービーというのがある。写真の一部が徐々に変化するのだが、その変化した箇所を発見するというゲームである。変化の前後を見ると明らかに大きな変化があるにも拘らず、ずっと見ているとその変化に気付かないのである。 https://www.youtube.com/watch?v=I-52JXWqsPg

また、ビジネスの分野でよく知られている言葉に、茹で蛙の法則というのがある。蛙は60度の湯の中では死ぬので、突然60度の湯に放り込むとすぐ飛び出るが、蛙が浸かった水を徐々に加熱して60度にすると、蛙は逃げるタイミングを逸して、死亡するというのである。事実は、蛙はどちらのケースでも逃げて死を免れるらしい。

しかし、この話がビジネスの分野で良く語られるのは、「人間は漸次的な変化は万一それが致命的なものであっても、受け入れてしまう傾向が見られる」から、先細りの営業成績などに慣れない様にと警告する際に用いられるからだと、ウィキペディアに書かれている。

茹で蛙理論のモデルは、いろんな政治問題にも適用されうると思う。日本の対米従属姿勢は、まさに茹で蛙状態ではないだろうか。釜を茹でているのは、米国だろう。湯かげんが良い状態では、米国は日本の同盟国のように思える。しかし、単純な同盟関係ではなさそうである。それは、最近湯の温度が高くなってきたように思うからである。

2)日本の安倍内閣は米国の属国としての地位を徐々に強めつつある。集団的自衛権行使を可能にしたのは、日本防衛のための日米協調強化のためだと説明される。しかし、日米協調強化は日本にとって非常な重荷になる可能性がある。

北朝鮮が、核兵器の小型化、潜水艦搭載型ミサイルへの搭載、その多弾頭化と軍事大国の道を進みつつある現在、どこかの段階で、米軍は朝鮮戦争を再開するだろう。その際、日本はその戦争に巻き込まれることになるからである。

米国はクリントン政権の時に北朝鮮の爆撃を考えたことがあり、日本にも通知されたと言われる。http://www.asyura2.com/16/senkyo199/msg/545.html しかし、上記サイトによれば、韓国の反対で実行されなかった。その結果、今の北朝鮮の核保持国としての姿がある。

米国が、朝鮮戦争を早期に終わらせ、平和条約の締結から北朝鮮の承認まで進めていれば、我が国の拉致被害者も帰国できていただろう。小泉政権の時に、日本と北朝鮮の間にどのような取引があったのだろうか? それに対して、どのような他国(韓国と米国)との連絡や交渉があったのだろうか?

その拉致問題解決の試みの全容(失敗の理由をふくめ)を、明らかにしてほしいものだ。また、韓国の目の前に、半島統一という絵に描いた餅をぶら下げて、朝鮮戦争の終結(米、北朝鮮、中国の当事者による平和条約締結)に反対するように仕向けたのは、米国だろうか?

3)上に書いたように、朝鮮戦争が再開されれば、日本軍は集団的自衛権故にそれに参加することになるだろう。憲法9条の改訂は、その体制を完成することになる。安倍政権は日本国の真の独立のために、憲法を改訂するというが、それは米国が朝鮮戦争に日本を巻きこむ作戦の日本向けカタログの文章ではないのか。

茹で蛙理論で言えば、安倍内閣は蛙という仮の姿であった我々は人間の姿を取り戻すことを決意すると言って(戦後レジームからの脱却と言って)、集団的自衛権行使を可能にし、憲法改訂を目標に設定した。それは、米国が湯の温度を更に高くする戦略を代弁しているだけではないのか?二度と出られない、ズブズブの同盟関係(属国状態の完成形)のようになりはしないのか?

仮の姿から本来の姿を取り戻すのなら、一旦湯から出て体を冷ましてから頭も冷まし、曇っていない鏡に自分の姿を写してみることが大事である。しかし、それができたのは佐藤内閣までだったと思う。今湯から出れば、病気になるだろう。しかし、出なければ茹で上がるだろう。このような状態を作ったのは、自民党と官僚独裁体制である。しかし、攻撃すれば済むというものではないところが悲しい。

==素人の駄文に付き合いくださりありがとうございました。==

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