衆議院総務委員会で質問(1)に立っていた上西小百合議員に「まず自分が子どもを産まないとダメだぞ」というヤジが大西議員から飛ばされた。上西議員は「頑張ります」とヤジに答えた後、議長の注意があり、質疑が継続された。
この一件、まるで大問題のように報道されているが、世の中の多くの問題と比較して枝葉末節の枯葉一枚程度の重要度であり、報道を繰り返すマスコミに対して、ヤジ馬根性は捨てろと言いたい。確かに男女の性差を意識的に広げるような発言なら、その国の文化の問題として取り上げなければならないし、その時の為に映像等を保存しておくべきである。しかし、この一件については議長の注意とその後慎んだであろう大西議員の態度で終わりにしてよい筈。知的レベルの低い興味本位で下らない報道を繰り返す放送局や報道機関、それに票を過剰に意識した自民党幹事長の発言など、全て非常に下らないものばかりである。
このヤジがでた上西議員の質問と委員会での議論こそが、報道すべきことではないのか?そして、その議論が少子化に対する議論ならば、上西議員が先ず「自分が何故結婚して子供をつくる気持ちにならないのか?」(2)と自問した形跡がその質問の中に影ほども見られないのなら、「まず自分が子どもを産まないとダメだぞ」というヤジが飛ぶのは当然ではないのか。都議会での「早く結婚しろよ」という発言は全くセクハラに当たらないことは、既に指摘した(6/23;6/24本ブログサイト)。理由は、結婚は男女共通の問題であるからである。プライバシーに関するけしからんヤジというのなら、一般にはそうかもしれないが、少子化問題に絡んでの子育てをする世代への援助に関する質問だったので、上に書いた様に“質問の為の質問”レベルの質問なら、ヤジを飛ばす気持ちもわからないでもない。
要するに、ヤジの問題よりも、質疑の内容に関する報道を充実させるのが、マスコミの役目ではないのかと言いたい。
注釈:
1)短い動画なので判り難かったが、恐らく少子化対策に関する質問だったようである。朝日新聞が4月17日の映像から探し出して報道したらしい。
2)体質として妊娠し難い人もいるので、それが原因なら不愉快になるだろう。しかし、上西議員は「頑張ります」と軽く答えて、このヤジをかわしている。
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