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2020年2月23日日曜日

新型肺炎との戦いの第2ラウンド: 気になること

中国武漢市で発生した新型肺炎(COVID-19)の脅威の全体像を世界は未だ把握していないだろう。中国の大都市隔離政策は、感染者増に一定の効果を示しているが、中国の体力にも限界がある。それを見越した動きが、先ずロシアに現れた。

 

ロシア政府が新型コロナウイルス(covid19)の感染拡大をおそれ、2月20日から、すべての中国人の入国を禁止し始めたという。中国人の入国を完全に禁止したのは世界で初めてで、中国敵視の米国でも14日間の検疫を条件に中国人の入国を許可している。(国際政治評論家の田中宇氏のブログ:http://tanakanews.com/200220virus.htm

 

プーチンのロシアが考えているのは、①中国政府が経済活動再開せざるを得ず、国内諸都市の封鎖を解除し、周辺諸国にやってくる中国人も少しずつ再増加すること、そして、それにより②本格的に新型肺炎が世界にばら撒かれる危険性が高い、などである。

 

これ以上経済活動の再開が遅れると、中国共産党の統治の正統性が失われかねないので、習近平は無理をして封鎖解除・経済再開を進めているという。実際、人民日報によれば、外交部(外務省)の耿爽報道官は19日、「中国の関連当局は目下、新型コロナウイルスによる肺炎の影響を最大限に軽減しており、条件を整えた一部の在中国外資系企業はすでに続々と企業活動や生産を再開している」と述べたという。

 

つまり、新型肺炎との戦いは、ボクシングで言えば漸く第一ラウンドが終わったばかりである。日本も第二ラウンドとして、中国と日本の往来を「14日間の隔離をおいてから、許可する方式」(これまでのアメリカ方式)を採用すべきだろう。

 

これからの感染抑制には、国家としての体力がものをいう。経済活動は国にとっては呼吸の様なものである。感染抑制に備えた一定以上の人や物の移動制限は、国家を窒息させるので、政情不安を避けるには活動再開以外にない。疫病と経済活動の制限の間でバランスをとる政策を取らざるを得ない。それを民衆は理解できるだろうか?

 

政情不安を、それら二つのバランスの調整で克服するのは困難である。そこで考えるのは、外に敵をつくることである。台湾海峡での軍事行動を恐れた米国は、セオドア・ルーズベルト号を派遣している。米国等の中国系による新聞、Vision Timesによると、台湾海峡において中国軍機と米軍機との示威的飛行が行われているという。この件、テレビ等では報道されていないのは、日本のマスコミの怠慢である。https://www.visiontimesjp.com/?p=4614

 

(鳴霞さんのこの動画は、台湾環境での米軍の動きを報じている。)

 

また、北朝鮮の動向について、殆ど報道されていないのだが、非常に不気味である。12月に米国に対して脅迫の言葉を発した後、金正恩は沈黙を保っている。正月の演説もないし、誕生日(1月8日)の行事もない。

 

中国との長い国境を持つ北朝鮮でも、COVID-19肺炎が流行していると思われる。その脅威と経済危機の脅威で、世界中でもっとも苦しいのは、北朝鮮だろう。体制崩壊と半島混乱の可能性も考えられる。

 

日本はこれら全ての脅威に備えなければならないが、今の安倍政権では無理だろう。大変な一年になりそうである。北朝鮮問題については、李相哲龍谷大教授がyoutubeに動画をアップし、解説している。動画の紹介をしておく。

(youtubeが制限しているようなら、直接下のアドレスをクリックすれば見えるかも)

 

https://www.youtube.com/watch?v=myxEJZ3jiGE  追補(am 6:00): 北朝鮮でのコロナウイルス肺炎についての李相哲氏の解説:https://www.youtube.com/watch?v=e-lHPDhjKM4(EOF)

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