現在、中国本土では新型肺炎(COVID-19)患者の急増を防止できている。しかし、それは大都市の隔離や厳しい外出規制があってのことであり、それが緩和されると、再び大きく増加しかねない。日本でも、現在ほとんど全域に感染者がばら撒かれた状況であり、丁度武漢の1月中旬ころの情況に似ているという意見もある。
日本国内の感染者数は、検査を完璧に行えば、恐らく1000人を越えるレベルにあるだろう。しかし、厚生労働省のPCR検査をなるべくしないという方針により、数字そのものは150名足らずである。現在の安倍内閣の対策は、言葉だけであり、今後万を越える感染者が日本で発生するだろう。おそらく、80歳以上の老人が選択的に殺されるだろう。現代版楢山節考の世界が、もうすぐ日本に現れる可能性がある。
このような考え方は、中国でのこのウイルスの蔓延に対して流布された説を真似たものである。勿論、老人処分としてウイルスをばら撒いたというのは、いかがわしい説であることは言うまでもない 。https://kovlog.net/possibility-biological-weapon/
1)安倍内閣のCOVID-19肺炎対策:
今日の対策会議で安倍総理は、「効果的な感染拡大防止策を講じ、①患者増加のスピードを抑制することは、今後の流行を抑える上で極めて重要だ」と強調した。同時に「患者数が大幅に増えた時に備え、②重症化防止を中心とした医療提供体制を早急に整える必要がある」と語った。ただ、これらは具体性の無い発言であり、会議も短く緊迫感が感じられない。
その証拠に、安倍首相の発言①は、現在行なって居る対策と矛盾している。ダイヤモンド・プリンセス号で医療業務に携わった医師や看護師に対して、ウイルス検査(PCR検査)をしないという方針をとっており、それは①に矛盾する。中国では、COVID-19 患者の治療に当たった医者も、感染し死亡する例も多く出て居るからだ。https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20200223/1000044479.html
更に、厚労省の指針における一般患者にPCR検査をする際の限定条項も上記①に矛盾している。そこには、「渡航歴や患者との接触歴などから、都道府県が必要と判断した場合に検査が行われる」と書かれて居るが、現在の日本では、中国渡航歴やCOVID-19肺炎患者との接触などと関連付けられない人も感染している。https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00004.html#Q4
安倍政権は、感染者の検出を抑えることで、大流行を期待しているとしか思えない。まえがきに書いたように、現代版の楢山節考的政策は、確かに将来の年金支払額を削減できるだろう。しかし、そこに至る前に、日本と世界が大不況になり、若者の命さえ大量に失うことになるだろう。この考えが最初頭に浮かんだのは、中国から出されたのを記憶していたからである。(補足1)
もっと説得力のある解説があった。その一つは、新型肺炎の蔓延は、桜を見る会などでの野党の攻撃をかわすことができ、憲法改正も可能になるかもしれないという考えである。もう一つは、これが本命かもしれないが、中国発のウイルス汚染の拡大阻止に必死にならざるを得ないので、習近平の訪日を断る口実に利用したいという考え方である。このまま感染が拡大すれば、習近平も怖くなって日本に行きたくないと言い出す可能性すらある。政府与党に、武漢肺炎を神風と呼んでいる人もいるのは事実だろう。https://www.news-postseven.com/archives/20200219_1542661.html
もう一例をあげると、上記厚労省指針(下のサイト)に、検査結果が判明するまでの期間は状況によりますが、1日から数日かかりますと書かれて居る。しかし、現在多く用いられて居るPCRは、結果は平均すれば2−3時間程度で、早ければ数10分で出る。装置も200万円ほどであり、昔用いられた時間を要する電気泳動法などは不要である。上記下線の部分のように、大げさに言うのはおかしいのではないか。
私は素人だから、研究で用いる場合と診断で用いる場合の差など詳細はわからない。実際にPCR検査を行っている人は、政府に睨まれるなどの不利益があっても、発言すべきである。(補足2)
現在行うべきは、できるだけ発病者と感染者を洗い出し、隔離することである。それが大流行を阻止する最も緊急の課題のはずである。それが全くわかっていない筈はない。 ②重症化防止を中心とした医療提供体制を早急に整えることなどは、患者数を数倍程度に抑えることができれば、従来体制の単なる拡大であり、首相が改めて言うほどのことではないと思う。
繰り返すが、感染の段階こそ重視すべきである。新型ウイルス疾患にたいして、重症化防止を中心とした医療提供体制として、現状存在する方法以外にあるのなら、どのように体制を整えるのか?具体的に言うべきだ。
2)大流行阻止の方法は中国に学ぶべき:
政府は天皇の一般参賀をとりやめた。新型肺炎の流行を抑える意味では、賢明であった。ただ、今後季節は冬から春になり、大相撲春場所、プロ野球やサッカーの試合など、数千人から数万人を長時間一箇所に集めることが多くなるだろう。しかし、このまま何のブレーキもかけなければ、大流行する可能性がある。
感染者数が増加し続けた場合、それらを中止すべきではないのか? 勿論、それらは私的な活動であるので、その開催などに干渉するのは、厚生労働省だけの判断では出来ない。そのための法整備が必要なら、内閣全体で議論し準備すべきではないのか? しかし、今の所、そんなことを考えている気配は、現政権には全くない。
中国は、大都市をほとんど完全に隔離するなどの対策をとって、感染者数増加を防止している。武漢から1000km離れた重慶でも、各家族から代表者が2日に1回の割合に外出(必需品の購入などのため)が制限されている。許可証の発行とその提示により認めるというレベルの厳格な対策を取って居る。その対策に学ぶべきだが、頭の片隅にもないのだろうか?
同じyoutuberの以下の動画は、上記の方の最新版である。発病前の伝染を念頭において対策することなど、日本の対策と諸外国の対策との違いにふれている。 https://www.youtube.com/watch?v=WfvuE0s2SUQ (<=最新版)
以上を要約する。
現在、水際作戦は失敗に終わり、中国の方との接触などと関連つけられない患者が多く発生している。今すべきは、できるだけ完全に、感染者と発病者を特定し、隔離することである。先ず、上記厚労省の指針を改めて、少しでも可能性が疑われる人のPCR検査を、個々の医者の判断で行うようにすべきである。そして場合により検討すべきは、野球や相撲など大規模な興行の禁止、及び、そのための法整備である。
補足:
1)中国国内の政治は複雑である。習近平政権に敵対する勢力が、習近平の追い落とし工作のために、このウイルスをわざと漏らしたという考え もある。此方の方が人口削減策などより可能性としては高いだろう。
2)政府に睨まれた泉佐野市の例を見ればわかるが、安倍内閣は帝国主義的性格を持つ。森友問題、加計問題、桜を見る会、国会でのやじ問題などから考えて、自分は何でもできるという感覚をもっているのだろう。
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200206-00070259-gendaibiz-pol
(旧稿に頂いたコメントも取り入れて、全面的に書き換えました。2月24日10時30分;;2/25/6:00 イントロの最後の文章を改良)
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