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2020年2月26日水曜日

新型肺炎(COVID-19)は神風なのか?安倍総理の新型肺炎に対する無策と日中関係

1)安倍内閣の新型肺炎ウイルスに対する水際作戦は、実質的にはなにも無かった。その不作為の故意(補足1)の理由がわからないので、一昨日の記事では、安倍内閣にその流行に対する期待があるという、自民党幹部たちの“ヒソヒソ話”について書いた。

https://kovlog.net/possibility-biological-weapon/

 

上記記事では、内閣の片隅で「新型肺炎流行を安倍内閣延命の神風」と内閣長老らがコソコソ話していると書いてあるが、私は「新型肺炎流行を周近平訪日中止の為の神風」と安倍総理が密かに考えていると想像した。

 

日本政府が新型肺炎の流行に期待しているなんて、信じられないだろう。しかし実際に、保健所は、新型肺炎が体調不良の原因だと十分疑われるケースでもPCR検査を拒否している。今朝の記事に書いたように、責任者の指示がなければ、その姿勢を改めるべきだという類の議論は起こらない。それが日本の弱点である。(補足1)

 

具体的な数字をあげると、韓国では25日夕型の時点で一週間に7800件程のPCR検査を実施しているが、日本では数百件にとどまっている。(2月26日中部地方5チャンネル、グッドラック、午前9:10ころから放映)つまり、日本政府は疑わしい者にPCR検査を実施して、正しく人命第一の治療をしたくないのだ。(補足2)

 

ここで神風の話を続ける。安倍内閣が新型肺炎の蔓延を望むのは、中国側から今回の周主席の訪問は中止しましょうという発言を期待しているからである。安倍政権は、“何らかの事情”で親中姿勢に舵を切ることになったが、流石に習近平の国賓招聘はあり得ないと、総理自身が考えるようになったのだと思う。しかし、自分の立場からは、中止を申し出られないのだ。

 

しかし、中国政府はそれでもそのような筋書きを簡単には許さないだろう。人民日報の記事には、以下のような耿報道官の声明が掲載されている。日中友好の雰囲気を盛り上げて、日本政府側から変な申込み(つまり、習近平招聘の中止)が来ないようにしているのだろう。

 

感染が拡大して以来、日本政府と日本国民はすぐに中国へ支援の手をさしのべ、中国に貴重な支持と支援を与えてくれた。中国は日本の友情を心に刻み、大切にする。今は日本国内の感染状況が中国国民の心を動かし、私たち中国国民はまるで自分のことのように感じている」(人民日報日本語版、2月22日号)http://j.people.com.cn/n3/2020/0222/c94474-9660817.html

 

25日の人民日報では、別の報道官(趙立堅報道官)が上記よりは遥かにクールな声明をだしているので、上記は耿報道官による最後の任務として発言した、安倍総理への「ゆめゆめ習近平訪日中止など考えるではないぞ」という警告なのだろう。

 

2)今後の安倍総理に望むこと:

 

日本政府の責任は、国民の生命と財産の保全である。安倍総理は、新型肺炎の対策を具体的に出し、日本の総力を注ぎ込んで抑え込むべきである。大相撲の春場所の中止、プロ野球など開幕を後ろにずらすことなど、大勢が狭い場所に集まることを、新型肺炎流行の終息の目処がたつまで禁止すべきである。

 

更に、感染者は隔離するようにし、そのための法整備などをすべきである。隔離施設としては、誰かが言っていたと思うが、過疎地域の再開発を兼ねる形で行うのが良いと思う。住民の合意は、相応の経済的利益で得れば良い。更に、今回の新型肺炎流行により冷え込んだ経済を支えるために、大型補正を考えるなどの対策も、当面、財政赤字など気にする必要なく実施できる筈である(MMTを元内閣参与などが言っている位だから)。

 

その結果、新型肺炎がおさまり、中国の習近平国家主席を国賓で呼ぶことになれば、日中両民族間の友好関係樹立という視点で、進めるべきである。あくまで、中国国民と日本国民の友好関係を全面に出し、現在の政権間の協力という短い視野の合意はしないのが良いと思う。

 

一旦動きだした習近平主席の国賓としての招聘は、余程のことがない限り、最早中止するわけにはいかないだろう。少しだけでも日中両国民の間の理解を進める方向に利用すべきである。天皇主催の晩餐会でのスピーチには、そのような視点に相応しい内容を盛り込んでもらうべきである。それは共同声明の摺合せの時点で交渉できる筈だと思う。

 

なお、下記のサイトでは、及川幸久氏は習近平主席のスピーチを予測している。私は、このようなスピーチにはならないと思うが、一応リファーしておく。

https://www.youtube.com/watch?v=4wSOKFHJt7U&t=542s

 

兎に角、新しい時代の日中友好を謳うという未来志向のものにするべきである。更に、共同声明において「法治の原則、自由と人権を重視して、両国は国際社会で名誉ある地位を目指す」ことを確認するべきである。現在の中国政府が人権侵害を犯しているのなら、その件について火の粉をかぶらないように、すべきである。

 

現在の時点で、習近平の国賓招請の中止を日本側から言うのは、最初から何も話が無かった場合よりも、日中政府間と日中国民間の両方の関係を数段悪くする。それは、朝鮮有事なども考えると、非常に危険である。

 

国際情勢は動いている。中国も一年前の中国とは違うだろう。国際環境は、簡単には、20世紀の冷戦時代の形には戻らないだろう。日本国は独り立ちして、中国とも米国の背後からの支援や指示のない環境で付き合う必要がある。

 

そこで、できるだけの自由度を確保するために、日中両民族間関係の改善は「本来」悪い話ではない。もし、現政権により痛い目に合うのなら、できるだけ早い方が民族生き残りのためには良いだろう。

 

 

補足:

 

1)安倍政権の昨日発表の方針、及び23日書いたように、厚労省の指針における一般患者にPCR検査をする際の限定条項にある。そこには、「渡航歴や患者との接触歴などから、都道府県が必要と判断した場合に検査が行われる」と書かれて居る。欧米なら、このルールは改めるべきで、現場の医師の判断に任せるべきだという議論が、厚労省のどこかから発生する筈である。日本では、そのような業務マニュアルにない発言は、業績を稼ぐための目立つ行為であり、組織の和を乱すものだと周囲から白い目で見られるのである。

 

2)新型ウイルスに効く薬などないのだから、早期にPCRテストしても意味がないという意見が出されていた。(上記テレビ番組)しかし、陽性になれば、その患者を隔離できるし、例えばHIVの薬などが効く場合も確認されており、治療にもプラスである。

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