1)朴槿恵大統領の退陣の頃放映された桜SoTVの番組だと思うが、韓国の近代と現状が紹介されていた。歴代大統領とその近親者が、任期後に罪人として裁かれない例は少なく、韓国の近代史は大統領の任期後は本人或いは近親者は刑務所行きという、異常な歴史である。また、法治国家とは思えないような反日の法律や裁判(補足1)、安定しない政権と低迷する経済などについて議論されている。
その背景として色濃く存在するのは、李朝500年を含む歴史である。現在の政治体制は、そこから自力でたどり着いた訳ではないというのが、跛行的政治状況の原因と言える。https://www.youtube.com/watch?v=WX1lZVkDR10
加瀬英明氏が韓国の人から聞いた話を紹介している。それは、韓国の文化の中心にあるのは恨(ハン)であり、その恨みの対象は究極のところ、自分(自国)であるという。李朝500年の過酷な統治に対する鬱憤などが、子々孫々に渡って蓄積したものである。その結果、韓国人に愛国心がなく、富裕層であれ貧困層であれ、国民のほとんどは一族ができれば外国に移住したいと考えているという指摘があった。
朴槿恵元大統領が言った、「日本に対する1000年の恨み」があるというのも、同じ恨の文化で説明可能である。それは、朝鮮侵略を企てた日本に対する恨みと同時に、それを許した自国に対する恨みなのだろう。韓国人女性の70%が美容整形しているという事実も、自分に対する否定的心理が影響しているように思う。(補足2)何という屈折した文化なのだろうか。
李氏朝鮮(李朝)は、1392年に高麗の李成桂が明から朝鮮王を下賜された時から1910年の日韓併合までの朝鮮王朝である。豊臣秀吉の朝鮮出兵時は明の支援を得てようやく属国化を逃れたが、それも秀吉の死が朝鮮には幸いした様である。19世紀末には、ロシアの南下に対抗すべく日本軍が出兵したときも、独自防衛の力はなく、清が支援のために朝鮮に兵を出し、日清戦争となった。清は日本に敗れて、朝鮮は日本に併合された。
何故李氏朝鮮は独自の防衛をしなかったのだろうか? 朝鮮半島は、北にロシア、西に中国、東に日本に隣接している。三方に独自の軍事力で対抗することが困難なために、中国にその防衛を依存することになった。その宗主国・中国(つまり、明や清)に対して、逆らう意思を否定するためには、強力な独自の軍事力が持てなかったのだろう。そしてそれが、日本の侵略を可能にしてしまったのである。つまり、朝鮮半島という地政学的に特徴的な位置に、比較的小さい民族が定着したことが、厳しい歴史の原因なのである。
2)その李氏朝鮮の国際状況が、現在の日本の置かれた状況に似ている。日本を取り巻く3つの強国は、ロシア、米国、中国である。朝鮮と中国の同盟関係(冊封体制)に相当するのが、日米同盟である。日本は19世紀の朝鮮と同様、大国の保護国のような立場にあることを否定する人は居ないだろう。(補足3)
更に、日本は第二次大戦で大敗し、その後の米国統治で日本人の洗脳が行われた。所謂WGIP(War Guilt Information Program)である。http://www.sankei.com/life/news/150408/lif1504080003-n1.html それは、日本が戦争時に非常に罪深いことを行ったと日本国民に思い込ませ、日本から軍隊に対する忌避反応を植え付けた。日米安保条約は、日本の軍備に蓋をするという米国の戦略の結果であった。所謂「瓶の蓋論」である。
経緯は異るだろうが、その結果は同じである。李氏朝鮮のように防衛は専ら外国に依存することになってしまった。清は日本の侵略から朝鮮を守れなかったが、同様に中国から侵略があれば米国は日本を守れない可能性が高い。その場合は、米国と中国の直接交渉により日本の帰趨は決定されるだろう。
更に、現在の日本をはじめ多くの国では、グローバル経済の所為で貧富の差が広がりはじめた。一般にジニ係数が0.4を超えると暴動などが起こる危険性が増加すると言われているが、日本の値(0.379)はそれに相当近づいて居る。昨年2月、働きに出るべく保育園に子供をあずけようと応募した女性が話題になった。その女性が「保育園落ちた、日本死ね」という言葉をネットにアップロードしたからである。そこには愛国心の欠片も感じられない。
つまり、近未来の日本は、現在の韓国の置かれた状況の様に思われ、非常に心配である。ポピュリズムと外国の諜報活動に混ぜ返され、独自防衛が出来ない国である。
補足:
1)反日法は日本統治に協力した人の当時の財産を没収する法である。法の不遡及の原則に反し、韓国は法治国家とは言えない。
2)あるテレビ番組で、整形前後の女学生の家庭の様子が報道されていたのを鮮明に覚えている。整形前には、家に来客があると、その子の容姿が優れないために客の前に現れることを、親に禁じられていた。整形後、親は子供を自慢に思う様になったのである。
3)日本が国連の常任理事国にふさわしく無い理由として、米国の票が二票になるだけだからだという人もいる。
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