馬渕睦夫先生の動画を見ながら、以下のようなことを考えた。この考えは、先日のロシアの寄与についての考えと異なりますが、それは並列思考ということで御考えください。批判など歓迎しますが、自分の意見に採用される場合は自己責任でお願いします。
1)北朝鮮の核の脅威が高まる中、韓国にTHAAD(高高度迎撃システム)を急ぎ追加配備することになった。中露は猛反対しているが、その反対も国際世論を動かすまでには高まらない。例え、北朝鮮から韓国へ発射されたミサイルの迎撃には高高度迎撃システムはいらないと言ってみても、民主主義の所為で低脳化している国際世論には説得力はない。
これで、文在寅と雖も北朝鮮との宥和姿勢をこれ以上採ることができなくなった。米国の戦略の通りである。
文在寅氏が大統領選で有利だという情報が出て以来、これで韓国は終わりだとか、北朝鮮主導で統一朝鮮ができるという話が方々でなされた。しかし、その企みを破壊すべく米国が戦略を立てるのは当然だろう。そのために採った手段は、北朝鮮の核軍備を急がせることではないだろうか。
つまり、北朝鮮は元々米国が作ったという馬渕睦夫氏の説を元に考えるのが最もわかりやすい。朝鮮半島を南北に分けたのは第二次大戦後の戦勝国だが、朝鮮戦争を起こしたのは明らかに米国であり、それは当時の国務長官アチソンの演説が、金日成に南進のチャンスを与えたことでわかる。陰謀論だとしてその考えを排斥する人たちは、あの演説はアチソンのミスだというが、日本の大臣ならともかく米国の国務長官がそのようなミスをする筈がない。https://www.youtube.com/watch?v=h72Gh0DWpoY
朝鮮戦争は、米国に韓国や日本に軍隊を置く口実となり、今日に至っている。米国が北朝鮮を国家承認しないのは、その口実がなくなるからである。評論家の人たちは、それ以外のモデルがあるのなら、北朝鮮問題を論じる時最初に言うべきである。しかし、まともな理由など言えないだろうし、言ってこなかった。
今年の韓国大統領選挙でその口実がなくなる可能性が出てきた。それが文在寅氏の当選である。その結果とは無関係に、過去から一貫して、米国は北朝鮮に核開発を許して来たのだろう。上記馬渕氏の説明の通りである。
北朝鮮の核兵器は、日本や韓国を操縦する上で非常に強力な道具になるからである。また、上述のように中国とロシアを監視するステーションとして、THAADの設置もできるようになった。ICBMまでは行き過ぎなので、金正恩は諦めるだろう。それを条件に、朝鮮問題は方がつくだろうが、北朝鮮の米国による国家承認はされず、合意形成の段階でストップするだろう。
日本でも時々、北朝鮮は核兵器とミサイル開発のお金をどのように捻出しているのかが話題になる。迎撃ミサイル一発撃つだけで数十億円必要だといって財布の中をみる日本と違って、随分と金持ちのようだ。外国で働く北朝鮮人からの仕送りだとかなんとか言っているが、そんな金であれだけのことができるとは思えない。
このあたりの深い考察がマスコミ等にあらわれないのは、日本の軍事評論家や外交評論家のほとんどは米国の支配下に置かれているからだろう。米国の潜在敵国はやはりロシアであり中国である。そのためには、韓国と朝鮮戦争は必要な道具なのだろう。
更に、極東に駐留して北朝鮮の核から守ってやるという口実で日本の軍備増強に蓋(瓶の蓋論)をすることができる。そうすれば、恐ろしい核兵器を持った日本が地球上に現れない。(ピーター・ナバロの本など)
2)米国は民主主義の国ではない。民主主義は単に理想論として、飾り棚に置いておくだけが丁度良いことを知っているからである。それは他国に宣伝し、売るためのものである。飾り棚から降ろして使えば、大衆迎合主義として国を荒廃に導くことを熟知している。自国は伝統的な支配層が、それをバックアップする戦略家やシンクタンクに非公開の組織など、最高の知性を動員して操縦している。
そして、民主主義が選んだトランプ大統領はなんとか排除すべきだと、全てのマスコミをつかって潰しにかかっている。日本でも、デイブスペクターや宮家邦彦氏などテレビに現れる評論家は、口を極めてトランプ批判をやっている。
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