1)アントニオ猪木氏が明日北朝鮮を訪問されるようである。30何回目かの北朝鮮訪問だということで、北朝鮮政府関係者と直接話ができる数少ない国会議員である。官房長官は自粛するようにと言ったらしいが、敢えてそれを無視する形の訪門となる。
アントニオ猪木氏はイラクでの人質救出に私費で飛行機を準備するなど、国会議員として国民の為に努力する姿は、他の議員達も見習うべきだと思う。http://president.jp/articles/-/11960?page=4 今回の猪木氏の北朝鮮訪問は、細くとも対話のルートを持つという意味で大変意味深いと思う。立場上反対する官房長官も、その意味は理解されている筈である。
北朝鮮問題では、米国が攻撃されたときにのみ集団的自衛権の行使という形で当事者になるが、現時点では日本は当事者ではないので、調停役が出来る立場にある。ロケットが上空500kmを通過したことで騒ぐ人はいるが、そのような人は無視すれば良い。彼らは、人工衛星が通過したときも騒ぐべきである。
今回のケースは米国と北朝鮮の講和を長期間怠った米国に本来非がある。今からでも北朝鮮がギリギリ歩み寄れる部分を確かめて、調停役が出来れば良いと思う。北朝鮮には同胞の拉致被害者が大勢居ると考えられ、彼らの救出も考えるべきである。
日本が対米戦争になる一年ほど前に、米国から宣教師が調停に現れ、それを切っ掛けに野村大使とハル国務長官の間で長い間話し合いが持たれた。この時、近衛首相の側近に尾崎秀実が居なければ、その調停が成功していた可能性もある。その時と似たような情況に思う。
2)核兵器の放棄は恐らく現状では無理であり、差し当たりICBMは開発しないということと、核兵器製造は現在までのところで中止するという条件で講和出来れば良いと思う。互いに信頼感ができる中で、核兵器の廃棄なども可能性としては考えられる。過去に、南アフリカやウクライナが核兵器を国内から全て運び出したので、全くあり得ない話ではない。
ただ、ロシア、中国、米国の巨大な国家の中で、独立国としての体裁を保つのは容易ではない。従って、核兵器の保持は北朝鮮だけでなく、日本や韓国も行う権利を有すると思う。
もし、核保持を小国だからということで禁止するのなら、小国の連合体が共同で核兵器を保持するなどの代替案が無ければならない。兎に角、上記条件程度で講和し、その後平和な時代が続けば、北朝鮮もロシアと同じような、選挙で政治家を選ぶ体制に移るだろう。経済の自由化は既に始まっていると、今日のゴゴスマで訪問した方が言っていたので、独裁からの脱却は特権階級が現れない内に行えば、不可能ではないと思う。金正恩氏にもそのように伝えることを期待する。
朝鮮民族の統一も、中国と米国、或いは中国とロシアなどの対立が無くなる中で、時が来た時に考えれば良いと思う。その時には是非、法治国家としての体裁や、時代を遡って裁かないなどの国際標準を身に着けれもらえば、日本国とも対立する理由は無くなるだろう。
兎に角、大勢の犠牲者を出す戦争による解決は出来るだけ避けるべきである。そのためには三方一両損を実行すべきだと思う。この三方一両損という考え方を是非、猪木氏から金正恩に伝えて欲しいものだ。三方一両損は、戦争を避ける鍵となる非常に有効な考え方である。米国にそれを教えるのは、非常に困難かもしれないが、総理に頼めるだろう。三方の一つには日本が成らなければならない。
日本が損をする理由などないと怒るひとも居るだろうが、戦争になれば日本人も何万人と死ぬことになるだろう。それを考え、そして、北朝鮮と講和する時にはいずれ経済協力金を用意する立場にあるのだから、その際に精算することも可能である。
兎に角、和平に向かって努力される猪木議員を、私は応援します。
0 件のコメント:
コメントを投稿