昨日の記事「新型コロナ肺炎の新治療法:クロロキン(マラリヤの薬)と亜鉛イオンの服用」において、薬害に関するコメントを頂いた。重要な内容なので、短い文章にして公表することにした。
昨日のブログでは、クロロキンの燐酸塩を用いると書いたが、日本や韓国では、ヒドロキシ基(OH基)で水溶性にしたヒドロキシクロロキンが用いられているようである。ヒロドキシクロロキンの方が吸収も排泄も早いということで、副作用の面からは優れているだろう。
現在、この薬(ヒドロキシクロロキンの硫酸塩)は、リュウマチや全身性エリテマトーデスの治療薬として用いられているようだ。1日の投与量は、体の大きさにより、200mgから400mgまでであり、大量或いは長期に用いると、副作用が出る。(ウィキペディア参照)
急性毒としての作用は、心臓(心不全)に現れ、クロロキン2−3グラムが成人の致死量だそうである。継続使用による障害は、目の網膜や網膜に現れる。その他、いろんな副作用があり、医師の指導による適量使用が必須である。
昨日の記事では、日本ではあまり報じられていないと書いたが、その同じ日の産経新聞の15時36分配信の「The Sankei News」に、既に日本でも試用している病院があると報じられていた。「九州地方にある医療機関の医師らが日本感染症学会のウェブサイトで公表した」と以下のサイトに書かれている。
https://www.sankei.com/life/news/200311/lif2003110023-n1.html
記事によると:
患者は糖尿病のため血液透析を行っている69歳の男性で、2月下旬に38度の熱が出て入院。症状が悪化し、新型コロナウイルスへの感染が判明した。今月2日に投与したところ、数日で肺炎の症状が改善。熱も37度程度まで下がり、ウイルス検査で陰性になれば退院できる状態にまで回復した。
他の薬も併用したほか、症状が自然に改善した可能性も否定できないとし、症例を増やして慎重に評価する必要があるとした。
因みに、生体機能の発現において、金属イオンの分布は非常に重要である。例えば、Na+ イオンとK+イオンの細胞膜を境にした大きな濃度勾配は、神経伝達など生体機能の中心的役割を果たしている。従って、仮に二価イオンに選択的だとしても、クロロキンがイオンの透過孔として働くのなら、強い副作用があっても当然である。
上記産経の記事などで気になるのは、亜鉛イオンに関する記述がないことである。亜鉛イオンの投与はされていないのだろうか?。もし、昨日の亜鉛イオンがRNA合成を阻害するというメカニズムが正しければ、亜鉛イオンを同時服用すれば、もっと効果が上がる筈である。
尚、抗HIV薬や抗インフルエンザ薬(タミフル)などの利用により効果が出たという報告もかなりあった。この点、昨日のブログで書き忘れたので追記しておく。他に何かわかれば、追記の予定。
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